18番 車に働く自然の力と運転
車に働く自然 の力と運転 |
●走行中に働く自然の力 ①慣性力 走っている車は、そのままいつまでも走り続けようとする力が働いている ②摩擦力 車を止めたり、速度を落とすブレーキは摩擦力を利用している タイヤが磨耗していたり、雨で道が滑りやすくなっていると摩擦力は減少し通常より停止距離が長くなる 効果的な制動方法・・・・・タイヤをロックさせないような強さでブレーキを強くかける(タイヤをロックさせると、制動距離が長くなり、ハンドルが利かなくなったり横滑りの原因になる) ③重 力 重力により下り坂はアクセルを使わなくても加速していくが、逆に上り坂では重力に打ち勝つために平地より大きな力が必要になる 下り坂ではエンジンブレーキを活用する(下り坂でブレーキを多用するとブレーキが効かなくなったり、効きが悪くなるフェード現象やペーパーロック現象が起きる) 下り坂で走行するときは車間距離を多めに、上り坂で前車に続いて停止するときは平地より車間距離を多めにする オートマチック車のエンジンブレーキは効きが弱く効き遅れがあるので、早めに使用することと状況によりブレーキでの補助操作を適宜おこなう ④衝撃力 衝突した時等に生じる力 速度や車重が大きくなるほど、また短時間に作用するほど力は大きくなる 衝撃力・制動距離はおおむね速度の二乗に比例する 速度を半分にすれば衝撃力、制動距離は4分の1になる 危険回避や万一の事故での対応や加害(被害)内容に大きく作用する『速度』を慎重にコントロールできる力(心)が大切 ⑤遠心力 カーブを曲がるときに外側にすべりだそうとする力 速度が速くなるほど、回転半径が小さくなるほど力は大きくなる 遠心力はおおむね速度の二乗に比例する タイヤが磨耗していたり、雨で道が滑りやすくなっていると摩擦力が減少するため、通常より遅い速度やハンドル角でスピンすることがある ⑥重 心 重心が高くなったり片寄ったりするほど安定を失うので、荷物を積むときにはバランスよく、また重いものを下にしたり、荷崩れしないようにするなどの配慮が必要 やってみよう練習問題へ |
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二輪車の特性 乗車姿勢と 走行の仕方 |
●二輪車の特性 下図のように二輪車でカーブ走行するときには、カーブの外側に飛び出す方向の力(遠心力)と重力(地球の引力) が働いている この二つの力を合成した合力の方向に二輪車を傾ける(バンクする)ことによりカーブを安定して走行できるわけです 自転車に乗って速い速度でカーブを走るときに自然とカーブの内側に傾けていますよね・・・・それと同じです 従って二輪車は状況により車体を傾けたり、ライダーが乗車位置を移動することにより路面に合わせてバランスをとらなければ、安定走行できない乗り物であるということです ●二輪車の走行の仕方 二輪車のライダーは転倒などを避けるため、運転中に路面状態に注意を払うために四輪車に比べ左右方向の視野が狭まることに注意 坂道を上るときは、前輪の浮き上がりを防ぐため、前傾姿勢でバランスをとる 坂道を下るときは、腰を引いてバランスをとる 悪路走行時はステップに立ち中腰姿勢で体重移動がスムーズに行えるようにする カーブの途中ではクラッチを切らずに車輪にエンジンの力をかけて走行する 曲がるときは、ハンドルを切るのではなく車体を傾ける ブレーキは前後輪同時に使うが、乾燥路面では前輪ブレーキをやや強く、滑りやすい路面では後輪ブレーキをやや強くかける ●二人乗り時の運転特性 二人乗りすると、重量が増えるので加速力減少・遠心力や慣性力は増加 さらに重心は高く、後ろに移動する 二輪車はバランスをとって乗るもの、従って同乗者が運転者と一体にならないと転倒の危険がある 例えば、加速時は慣性により同乗者が運転者を後ろに引き、減速時は運転者を前に押すように、運転者と逆になるようなことも起こる やってみよう練習問題へ |
交通公害、 地球温暖化 の防止等 |
●排出ガスと光化学スモッグ 大気汚染により光化学スモッグが発生したときや発生の恐れがあるときは車の運転はしない ●地球温暖化防止 地球温暖化については各メディアでいろいろ取り上げていますし、電気自動車や水素自動車の話題などもよく耳にします 車を運転する人は環境負荷軽減のためにエコドライブを心がけましょう やってみよう練習問題へ |